| 「プレカット」ではなく、「手刻み」にこだわる |
| |
| 鎌倉材木店では、今も変わらず熟練の大工による「手刻み」で材木を
加工しています。
作業効率やコストパフォーマンスが最優先される今の住宅産業においては、
データをあらかじめコンピューターに入力し、機械で継手や仕口を加工する
“プレカット”方式を採用する会社が大多数を占めているのが現状です。
しかし、鎌倉材木店は「手刻み」にこだわります。
材木屋として木を知る立場から、金物にあまり頼らず、構造材としての木が備える
性質を引き出すためには、歴史と経験に裏づけられた大工の細やかな仕事が
欠かせないと考えるからです。
木は、工業製品とはちがいます。
無垢材をふんだんに使った家づくりをするということは、山から切り出され、
製材されてもなお"生き物"でありつづける木を相手に仕事をする、ということ。
木にはそれぞれ個性があり、おかれた環境によってさまざまに変形します。
そのことを見越して、大工は刻みを入れます。
一本ごとに異なる木のクセや性質を読み、臨機応変に手を加えることが、
ごまかしのない、よい家づくりにつながります。
20年でダメになってしまう木を使って、金物でガチガチに固めた家でも
「木造住宅」と呼ばれるほど、「木造」の定義があやふやになっている昨今。
木材の特性と、それを最大限に引き出す大工の技が生きている家が、本来の
意味での木造住宅であり、日本の住まいとしていちばん理にかなっている、
とわたしたちは考えます。 |
| |
|
|
| - 継手 |
| - 仕口 |
|
|
| |
|
| 1.継手・仕口とは? |
| |
家づくりでは"外から見えない部分"も、とても大切です。
そのひとつが、継手・仕口。
木造住宅では柱や梁、桁などを組み上げて構造を造りますが、材木同士を組み合わせるにあたり、
各部材にふさわしい"刻み"を入れます。その刻みが役割によって、「継手」または「仕口」と呼び分け
られます。狂いやすいとかねじれやすいとか、木にはそれぞれ個性があります。 大工さんがその
個性を見抜き 、性質にふさわしい刻みを入れることで、木は構造材として本来そなえている力を
最大限に発揮するのです 。
継手と仕口の手法には、先人たちが長い時間をかけて試行錯誤をくりかえし、培ってきた、
伝統の技や智恵が生きています。 |
| |
・・●●○ひとこと○●●・・ |
| 構造材は、2本の材を継ぐとどうしても強度が低下するので、一本物の材を使うことが、
材木本来の強度を保つことができ、理想です。
そのため鎌倉材木店では材木屋の利点を生かし、できるかぎり一本物の長い材を
必要に応じて製材しています。
継手はあくまで、補助的な役割を担っているとご理解ください。
|
| |
| |
| |
|
| |
|
木材の長さを増すために、材を継ぎ
足す部分、または方法 |
いいかえれば、2つの材をつなげて、1本の材と
して使う 大工の技。十分な長さの材木がないときに
使われる手法です。 |
| |
| |
| 材木の末口・元口 |
材木は、ただの木の棒ではあ
りません。
ちゃんと上下や裏表があり、それをふまえた上で木の性質を
見極めながら刻むことが、強い構造につながります。 |
| |
|
| |
| |
| 継ぎの決まりごと |
|
| |
| |
|
| |
| |
 |
2つ以上の材を、ある角度に
接合すること |
| 土台と柱のつなぎ目や、梁と桁のつなぎ目など、
各部材を組むときに使われる手法です 。 |
| |
| |
| 仕口のパターン |
| |
| 2つ以上の材を、角度をもって組み合わせた 組 手 |
 |
| |
|
|
柱などに横架材の端部をさしこむ 差
し 口 |
 |
| |
|
| |
| 2.継手・仕口の特徴 |
| |
| − 見え掛かり(外から見える部分)は、単純にする。 |
− 建て方(構造を組んだ)あとの、材の伸び縮みや反り、ねじれ、ずれなどを
予想し、それに対処できるような工夫がなされている。 |
− 材の断面欠損が、できるかぎり少なくなるよう工夫されている。
※断面欠損とは、刻みによって削り取られ、接合部の木材の断面積が損なわれること。
材の強度に影響する |
| − 外からかかる大きな力に抵抗するため、組合せ部分には隙間ができないように
なっている。 |
− 引抜きや曲げ、せん断(ずれ)に抵抗できるような形状にしたり、補助部材を用いて補強する
などの工夫がされている。 |
| |
参考資料/ 『設計の基本とディテール 木のデザイン図鑑』 エクスナレッジ刊 |
| |
|